海外のスリ事情(スペイン)

私は学生時代アメリカに1年留学しており、その長期休みを利用して、友人が留学していたスペインに旅行に行きました。友人からスペインでのスリが多発していることを聞き、最もスリがおこりやすい市場にも連れて行ってもらうことになりました。とにかくアジア人がいるだけで目立つので、ショルダーバッグはコートの中で斜めがけにし、さらにジーンズのポケットの中にあるより小さなポケットにお金をいくらかわけて入れ、万が一のことを考えてクレジットカードなどもバッグ以外にちらばせてしのばせながら挑みました。

友人は私がスリの被害にあわないように注意してくれていたこともあり、彼女自身の予防策に隙が出てしまいました。その隙をスリのプロが見逃すことはなく、彼女が路面店で商品について質問していた間に、二人のスリが彼女を挟んでショルダーバッグを背中側にまわし、抵抗できないようにしていた間に、実行犯である一人が通りがかりにバッグの中から財布を抜き取って去って行きました。友人が気づいた時には、両端の二人は知らん顔をし、実際に財布を手にしたスリは遠くに去っていて探すことが出来ませんでした。

すぐに気づいたので、デジタルカメラまでは盗まれませんでしたが、後数秒気づくことが遅れていれば、全て持っていかれてしまっていただろうということでした。

すぐに現場近くにいた警察に届け出ましたが、もちろん戻ってくることはありませんでした。

その後も友人が住んでいたマドリードから少し離れたアトランタへ一泊出かけた時も、通りの真ん中を私達が歩いていると、前後から一人ずつ男性が素知らぬ顔で近づいてきて、私たちを挟もうと近寄ってきました。咄嗟に逃げ、後で振り返ると、その男性二人がこそこそと話をしていました。

友人によると、その男性たちもスリの犯罪者で、他人のふりをして挟み撃ちにするということを聞きました。

アメリカ在住時にはスリの危険を感じることはありませんでしたが、ヨーロッパではスリの危険を身近に感じ、とても怖い思いをしました。それからヨーロッパ旅行には行く機会がなく行けていませんが、10年以上経過した今も、ヨーロッパ旅行は少し躊躇してしまっています。